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2019.09.27

星野菜々

TEXT 星野菜々

2019年8月に十和田乗馬倶楽部にて、約2週間の流鏑馬合宿にチャレンジし、初めて出場した大会「流鏑馬新人戦」において見事3位入賞。 予想は馬の筋肉を見るスタイル。競走馬にとって重要な筋肉は尺側手根伸筋だと語る。 桜花のキセキの活動の傍ら、アニソンDJとして活動しており、昨夏には野外音楽フェス「Re:annimation 12」出演。 また、今年6月には、群馬県前橋市の観光特使「赤城姫」にも着任。

800年の歴史を持つ神事 寒河江八幡宮流鏑馬を訪ねて

流鏑馬大会で出会った愛馬の活躍を見届けに

今回、私が8月12日〜8月24日まで行った流鏑馬合宿、大会当日に乗った「」という馬が神事に参加すると乗馬倶楽部の方から聞き、 愛馬の活躍する姿、そして流鏑馬の神事をこの目で見たいと思った。

十和田乗馬倶楽部の代表・上村鮎子さんをはじめとする現地の流鏑馬保存協会の方々のご好意により、今回取材が実現した。


稲作を占う全国唯一の農試し流鏑馬

2019年9月15日、山形県寒河江市にある、寒河江八幡宮で、「寒河江八幡宮流鏑馬」が行われた。

同神社では、約180メートルある走路を疾走する馬上で手を離し、弓を持ち3つの的に矢を射る「古式流鏑馬」と、 「一の馬・早稲(わせ)」「二の馬・中稲(なかて)」「三の馬・晩稲(おくて)」と決めた3頭の馬が疾走し どの馬が早いかで翌年の農付け時期を占う「農試し流鏑馬(さくだめしやぶさめ)」の2つの流鏑馬が行われる。

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鎌倉幕府から引き継がれた武士の伝統で、山形県の指定無形民族文化財である。 農試し流鏑馬は、800年の歴史を持ち、現在では、全国で寒河江神社でしか行われていない。

昭和63年、寒河江の始祖・大江公の入部800年という記念すべき年にあたり、「寒河江八幡神社流鏑馬保存会」が発足された。 発足当時は早朝に上山競馬場(2003年廃止)のグラウンドなどで練習が行われ、1年後には寒河江八幡神社で神事として古式流鏑馬が行われるようになった。

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また、神事として行われる古式流鏑馬では男性が行う神社が多い中、13年前から同神社で女性が射手として参加するようになった。 現在、「寒河江八幡宮流鏑馬保存会」に神事として参加できる射手は男女合わせて約12人。 射手はその年の練習時間を通して安全面や体調を考慮し選出され、選ばれた者は祭りの前から7日間の間、未明に起床し禊(みそぎ)を行う。

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この日行われた古式流鏑馬には、男性2名、女性1名が射手として選ばれた。 3走目には3名全射的中となり、見守っていた観衆から拍手と歓声が上がった。 続いて行われた農試し流鏑馬絵は3走とも「一の馬・早稲」が1等になり、来年の作付けの時期は早稲が豊作という結果になった。

同保存会の石山氏は、以下のように話す。

「流鏑馬」を「スポーツ流鏑馬」として1つのスポーツにして行うことは非常に良いこと。 生きているものを扱うのは本当に難しい。 1年に1人でも流鏑馬に興味を持ってくれる人、やってくれる人がいれば、10年後には10人になっている。 難しく考えようとすると嫌になってしまうから後継者がななかなか見つからない。 まずは、流鏑馬を楽しんで欲しい。楽しくなって楽しさの先に上を目指すようになって、神事として参加できるような人材が増えると思う。 まずは見に来てくれるだけでもいい。

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寒河江神社で守り受け継がれてきた「伝統」・「歴史」を間近で見ることができて光栄だった。

十和田で練習していた時は周りが流鏑馬をやっている人に囲まれていたため、 「思ったよりも競技人口がいるな、全国的に広まっているんだな」と勝手に錯覚していた。 だが、全国的に見たら認知度の低さや競技人口の少なさを痛感した。 日本の素敵な伝統を受け継いでいくためにも、もっと広まって欲しいと思った。

それとともに「和種馬」の頭数の少なさ、貴重な生き物で守っていかなくてはいけない尊い存在であることを実感した。 改めて、自分が流鏑馬と出会えたこと、挑戦することができた環境に感謝し、これからも伝え続けていかなくてはならないと思った。

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